ベンチマーク結果 3D編


Millenium G200 vs. Pure3D II(3DMark 2000)

今回は、3DMark99の後継、Mad Onionの3DMark 2000を使用してMatrox Millenium G200とカノープスPURE3DIIの比較をしてみました。 ベンチマーク条件はほぼデフォルトどおりですが、Voodoo2は800x600までなので解像度だけは落としてあります。

両者のベンチ結果を比較すると、やはり小さいテクスチャを利用する限り、Voodoo2の方がフレームレートは高くなります(Game1 - LowやGame2 - Low)。 しかしテクスチャが大きくなってきてカード上のテクスチャメモリに収まらなくなると、PCIカードであるVoodoo2はとたんに苦しくなります。 それが如実にあらわれているのがTexture Rendering Speedにおける16MBと32MBの極端な低下ですね。 一方、AGPカードであるG200では32MBになってもそれほど低下しません。

また、Fill RateではG200はSingle-Texturing、Multi-Texturingでスコアが同じなのに、Voodoo2ではMultiが2倍になっている点も目立ちますね。 3DMarkのInformationをみると、Maximum Texture Blending StagesがG200は1、Voodoo2は3、Textures In Single PassがG200は1、Voodoo2は2となっているあたりが原因でしょうか。

ちなみにK6-IIIを504MHzまで上げ、G200のクロックも上げると、800x600で1600、1024x768で1252まで3DMark値が上がりました。 ピーク性能はVoodoo2に及ばないものの、AGPが効いてトータルではなんとかG200が追いつく(ただしクロックアップしての話)というところでしょうか。

にしても、最新ビデオカードに比べるとベンチマーク・スコアは予想どおりヘボヘボです(^^;。 最近の最新PCでは3DMark値が5000とか6000なんて出てますからね。 98年初頭に登場したVoodoo2、同年夏頃のG200、日進月歩のPCパーツの世界ですから、比べるのも酷な話ですが、今回のテーマは最新パーツと私の環境の格差を確認したいということでして(^^;。

でもまぁあくまでもベンチはベンチなわけで、私の環境で3Dゲームができないかというとそんなことはないですよ。 TOMB RAIDERやスレイブ・ゼロみたいなゲームもそれなりに快適に動いています。 大体、ゲームを作る側が最新パーツで固めた一部の人以外には楽しめないものを作るはずないですからね。 そりゃ最新パーツを組めば、同じゲームとは思えないほど美しく、快適に動くのでしょうが(そんなことを言ってると物欲が...)。

K6-III/450+G200K6-III/450+VD2
3DMark Result12781549
CPU Speed8883
Game 1 - LowFPS28.036.3
Game 1 - MediumFPS18.921.7
Game 1 - HighFPS7.27.3
Game 2 - LowFPS23.034.6
Game 2 - MediumFPS17.918.7
Game 2 - HighFPS11.510.5
Fill Rate (S.T.)MTexels/s75.168.9
Fill Rate (M.T.)MTexels/s75.1137.2
High Polygon Count (1L)KTriangles/s11681154
High Polygon Count (4L)KTriangles/s10831044
High Polygon Count (8L)KTriangles/s940909
8MB Texture R.S.FPS88.786.1
16MB Texture R.S.FPS86.766.2
32MB Texture R.S.FPS75.115.4
64MB Texture R.S.FPS59.60
Bump Mapping (Emboss,3p)FPS47.063.8
Bump Mapping (Emboss,2p)FPS-86.5
Bump Mapping (Emboss,1p)FPS--
Bump Mapping (Env.)FPS--

☆テスト環境☆
・OS Windows98SE
・CPU AMD K6-III/450(100x4.5), 参考504(112x4.5)
・メモリ 128MB SDRAM
・解像度 800x600 16bitカラー


PWR128P vs. Pure3D II(3DMark99 Lite)

今回は、Futuremarkより公開された新しい3Dベンチマークソフト、3DMark 99を使用してPWR128とPure3DIIの比較をしてみました(WebからダウンロードできるLite版を使用)。

結果はといえば、Pure3DIIが大差でPWR128に勝っています(ただし、FillRateの項目ではPWR128の方がやや勝る傾向があるのは、Final Realityの結果と同様です)。 実際、ベンチを計測中の画面を見てもフレームレートの差は一目瞭然でした。

私のPure3DIIは12MBのメモリのうち8MBがテクスチャ用ですから、テクスチャサイズ別のレンダリング速度をみると8MBまでは圧倒的な速度ですが、16MB以上はガクンと落ちます。 一方、PWR128Pは2D/3D合わせて4MBしかありませんので、もっと小さいテクスチャでもスコアが一桁まで低下してしまいます。 このような巨大なテクスチャ転送ではAGPが効果を発揮するはずですので、対応カードを購入したら(^^;、いずれ実験したいと思います。

3D Marks99でもPentiumIIの方がかなり良い結果を出すようです。 やはり3DではFPUパワーが圧倒的に高いIntel系が有利なようですね。 アプリやドライバが3DNow!に対応してくれていれば、K6-2でもスコアがもっと伸びるはずですが。


98年12月末に、カノープスからDirectX6と3DNow!に対応したPWR128用ドライバ(Ver.4.10.01.0279-2.01.01)がリリースされたので早速ベンチ結果を追加しました。 ご覧の通り、FillRateやTexture Rendering速度は変わらないものの、ゲームシーンのFPSにかなりの改善がみられ、3D Markは869から1267と大幅にアップしました。

PWR128P
v1.30.08
PWR128P
v2.01.01
Pure3D II
CPU Geometry Speed(3DCPUMarks)291629232900
Rasterizer Score(3DRasterMarks)699697929
Game1 - Race(FPS)15.822.325.5
Game2 - First Person(FPS)13.219.924.5
FillRate(MTexels/s)84.784.473.7
FillRate /w Multi-Textureing(MTexels/s)85.885.674.5
2MB Texture Rendering Speed(FPS)38.138.1192.5
4MB Texture Rendering Speed(FPS)15.415.3189.2
8MB Texture Rendering Speed(FPS)3.02.9165.2
16MB Texture Rendering Speed(FPS)1.61.62.5
32MB Texture Rendering Speed(FPS)0.90.91.3
3D Mark Result(3DMarks)86912671498

☆テスト環境☆
・OS Windows98
・CPU AMD K6-2/333(83x4)
・メモリ 128MB SDRAM
・解像度 800x600 16bitカラー
・HDD IBM DCAS34330W (UltraWIDE SCSI)


PWR128P vs. Pure3D II(Final Reality)

K6-2の3DNow!に対応したDirectX6が配布されたのを期に、3Dfx社の3D専用チップVoodoo2を搭載したカノープスのPure3D IIと、PWR128Pの3Dパフォーマンスを比較してみました。

結果は、大まかに言えば「Pure3DII>PWR128(DX6)>PWR128(DX5)」という結果となりましたが、ベンチマークを計測中の画面を視認した体感からいっても、実際のスコアからいっても大きな差は見出せませんでした。

「Voodoo2の真のパワーを引き出すにはPentiumIIが必要」なんて言われますし、実際PIIでベンチをとると良い結果が出るようです。 しかし、MOTO RACER2のデモなんかを実際にやってみると、画面の綺麗さもフレームレートもPure3D2の方が段違いに上なことは明らかです。 まぁこのあたりはベンチマークの限界というか、クセなんでしょうね(ベンチで想定する場面と実際のシチュエーションの違い等)。 Final RealityではK6の苦手とするFPUなんかの得点ウェイトが高いのかもしれません。

PWR128
(DirectX5)
PWR128
(DirectX6)
Pure3DII
Radial blur(rips)21.3921.2421.91
Chaos zoomer(rips)35.9936.3136.19
25 Pixel(kpps)82.6978.8880.74
Robots(rips)28.3529.4430.81
Fillrate(MPps)28.0128.0025.93
City scene(rips)41.3943.7643.51
Video card bus transfer(MBps)48.52 28.2648.26
Direct3D bus transfer(MBps)17.7428.7840.15
Visual appearance(%)100.00100.00100.00
Overall 3D(Rmark)3.1063.1593.162
Overall 2D(Rmark)2.3542.3512.394
Overall bus rate(Rmark)1.5361.8132.105
OVERALL SCORE(Rmark)2.6452.7152.773

☆テスト環境☆
・OS Windows98
・CPU AMD K6-2/315(90x3.5)
・メモリ 128MB SDRAM
・HDD IBM DCAS34330W (UltraWIDE SCSI)


カノープス新ドライバの実力(Final Reality)

98年春、カノープスはRIVA128搭載カード、PWR128P/4VCのラインナップを一新し、AGP対応版を追加しました。 同時に、PCI版には従来ドライバより公称20〜30%高速化した新ドライバが添付されました。 この新ドライバがカノープスよりダウンロード可能となったので、さっそく実験してみました(みんな落としているせいか、すごい重かった...)

今回は、最近雑誌などでもしばしばとりあげられているFinal Reality(1.01)を使用しました。 このベンチマークソフトはDirect3DやMMXに対応しており、ベンチ中の画面もゲームの一場面みたいで、なかなかキレイですね。 ちなみに総合性能(RMark)は、ベースシステム(Pentium 150 MHz + S3 Virge/VX)のベンチ結果を1とした比率です。

結果はというと...、OVERALLでは5%弱のスコア向上にとどまりました。 バス転送速度は大幅に向上していますが、2D/3Dの描画項目は横ばいか微増程度に収まってしまっています。 う〜む。 まぁベンチマークというのは、すべての機能をテストしているとは限らないし、どのような項目を重視するかでベンチ結果は全然異なってきます。 ベンチマークソフトが数多くあるのも、そういうわけでして...。 まぁこの結果だけを見るとやや期待外れですが、OpenGLをサポートしているみたいだし、別のソフトで結果を見ればまた違ってくるかもしれませんね。

Base SystemPWR旧ドライバPWR新ドライバ
Radial blur(rips)7.2317.5417.55
Chaos zoomer(rips)20.5833.4233.19
25 Pixel(kpps)31.2966.5265.72
Robots(rips)3.8619.1019.48
Fillrate(MPps)4.6264.2666.30
City scene(rips)4.0326.3526.86
Video card bus transfer(MBps)31.41 37.6844.12
Direct3D bus transfer(MBps)11.706.2118.73
Visual appearance(%)74.0796.30100.00
Overall 3D(Rmark)1.0002.8502.935
Overall 2D(Rmark)1.0002.0252.020
Overall bus rate(Rmark)1.0000.9991.463
OVERALL SCORE(Rmark)1.0002.3252.440

☆テスト環境☆
・OS Windows95 OSR2.1
・CPU AMD K6-250(83x3)
・メモリ 96MB EDO-RAM
・ビデオ カノープスPWR128P(4MB)
・HDD IBM DCAS34330W (UltraWIDE SCSI)

「旧ドライバ」は98年2月付のVer.4.10.01.0206-1.10.11b、「新ドライバ」は98年4月付のVer.4.10.01.0241-1.20.09を示す。


Mystique改 vs. PWR128P (Direct3D Benchmark)

MicrosoftのDirectX3.0 SDKに含まれているDirect3D Benchmarkによるベンチマークを実験してみました。

Mystiqueはかなり旧式の3Dアクセラレータですが、クロックアップにより、Fill Rate、Intersection Throughputともに4割ほどの大幅なスコアアップを果たしています。 2Dでの結果と同様、クロックを上げても変化しない項目が一部にあるが、全体的に大幅な高速化が実現できました。 とはいえ最新のカードにはかないませんね。 クロックアップしてすら、PWR128PとはFill Rate、Intersec.Th.ともに3倍以上の開きがあります。

とはいえ、3D表示の場合、ベンチマークスコアが全てではありません。 サポートしている3Dファンクションの数、そのエフェクトの奇麗さなどというものはベンチマークには出てきません。 Voodooチップ搭載の3Dカードがもてはやされたのは、その圧倒的なパフォーマンスもさることながら、その画面の美しさ、対応ゲームの多さが理由でしたから(もちろんPWR128PはMystiqueよりは3Dエフェクトも奇麗ですけど)。

MystiqueMystique*PWR128P
Fill Rate(mpps)8.7113.0445.68
Polygon Th.(kpps)267.99267.84520.80
Intersec. Th.(kpps)1.752.518.92

注:*200MHzにクロックアップし、SGRAMアクセスをCAS:3 RAS-CAS:2 RAS:4に設定

☆テスト環境☆
・OS Windows95 OSR2.1
・CPU AMD K6-250(83x3)
・メモリ 96MB EDO-RAM
・解像度 800x600(65536色)
・HDD IBM DCAS34330W (UltraWIDE SCSI)


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