ベンチマークなんて所詮は目安で、数字ばかり追っても単なる自己満足でしかないとわかってはいるのですが、やはりイジった結果が数字に出ると安心してしまうのはサガでしょうか(^^;)。
2009.6 | Virtual PC 2007とVirtualBox (仮想環境対決) | Virtual PC 2007とVirtualBoxのパフォーマンス対決 |
2001.1 | Sandra2001 CPU & メモリ編 (Sandra2001) | Duron vs. K6-III vs. Pentium III + リファレンスの考察 |
2000.7 | G200 vs. Pure3D II (3DMarks2000) | 最新には程遠い私の環境ではこんなスコアが |
2000.5 | HDD対決 (HDBENCH) | ATLAS Vを追加 |
1999.2 | HDD対決 (HDBENCH) | 100BASE経由の共有ドライブを追加 |
1999.1 | PWR128P vs. Pure3D II (3DMarks99 Lite) | PWR128 新ドライバの結果を追加 |
1998.11 | PWR128P vs. Pure3D II (3DMarks99 Lite) | PWR128とPure3DIIのパフォーマンスを再度比較 |
1998.9 | HDD対決 (HDBENCH) | 私の所有する4台のHDDの比較 |
1998.8 | PWR128P vs. Pure3D II (Final Reality1.01) | PWR128とPure3DIIのパフォーマンス比較 |
1998.7 | K6-2 vs. K6 (HDBENCH2.61) | |
1998.5 | カノープス新ドライバの威力 (Final Reality1.01) | カノープス新旧ドライバ対決 |
1998.2 | Mystique改 vs. PWR128P (HDBENCH2.51) | Mystiqueのクロックアップの効果、PWR128Pとの比較 |
Mystique改 vs. PWR128P(Direct3D Bench) | 同じく3Dパフォーマンスの比較 | |
1997.7 | Pentium vs. K6 (HDBENCH2.296) | HDBENCHによるPentiumとK6の比較 |
1997.7 | Pentium vs. K6 (WindSock 3.30) | K6の結果も追加して比較 |
1996.12 | Pentium (WindSock 3.30) | クロック設定によるPentiumのパフォーマンスの変化を検証 |
最近、雑誌等でもしばしば使われるようになってきた、SiSoft Sandra 2001(ver.2001.0.7.10)を使って、私の自宅の2台のPC(Duron 700@888, K6-III/450@448)、職場のPC(Pentium III-500/515)を対決させてみることにしました。
Sandra2001は一部機能限定のStandard版は個人利用ではフリーで、フル機能のProfessional版はシェアウェアです。 CPU、メモリ、HDDの各種ベンチマークをとることができますが、CPUやチップセット、メモリ、マザーボード等、様々なシステム情報をみることにも有用なソフトです。
というわけで、まずはCPU及びメモリのベンチマークをとって、比較してみることにしました。 ちなみに、分かっているとは思いますが、あくまでもSandra2001というソフトを使った上でのスコアであり、別のベンチマークでは異なった結果が出て、結論も変わってくるかもしれません。 まして、私の意識はAMDとIntelについて中立ではありませんから、その辺は読む人が自分で差し引いて判断してください。
まずK6-IIIについてCPUの演算性能をみてみると、少なくとも整数演算に関する限りまだまだ捨てたものではありません。 少なくとも、Wordで文書作成したり、メールの読み書きをするのに、これで不満がある人はいないでしょ? また、周波数あたりのスコアでみれば最新CPUにも劣っていないということもいえます。 しかし、やはり浮動小数点演算では若干見劣りしているのは事実です。
しかし、リファレンスシステムのPentium 4の数値はなかなかおもしろいですね。 確かに整数演算のスコアは高いですが、周波数当たりでみれば、ダントツの最下位です。 また、旧来のx87命令によるFPUのスコアは1.5GHzというクロックにもかかわらず、Duron600をかろうじてかわす程度で、周波数あたりの性能はK6-IIIの半分程度しかありません。 インテルもPentium 4がx87命令が遅いことは認識していて、SSE2命令に移行することを促していたと思います。 しかし、SSE2でのスコアは確かに非常に高いものですが、それですら周波数あたりに直せば、Pentium IIIやAthlon、Duronには劣っており、K6-IIIと同程度でしかありません。
Athlon、DuronとPentium IIIの間には目立った差はないですね。 まぁ、両者の値段の差を考えれば、特にDuronは健闘してるといえるでしょう。 値段でいえば、もはやDuronの敵じゃないような気もするCeleronはどうなんでしょうか。 みてみたいものですな。
Duron 888 K6-III 448 PIII 515 Reference System P4 1.5G Athlon 1G PIII 1G Duron 600 CPU Benchmark PR1184 PR538 PR618 Dhrystone ALU (MIPS) 2189 1131 1377 2807 2792 2720 1675 Whetstone FPU (MFLOPS) 1205 534 683 895 1362 1336 817 Whetstone SSE2 (MFLOPS) 1825
CPUのマルチメディア性能についても、Athlon/Duron、Pentium IIIと4については、CPUベンチの時と大して変わりありませんね。 Pentium IIIとAthlon/Duronを比較すれば若干Athlonが上、Pentium 4はスコアそのものは高いが、周波数あたりではSSE2を使ってすら大した物ではない、という結果です。
しかし、先ほどは健闘したK6-IIIはやっぱり沈みました(^^;。 スコアの絶対水準、周波数あたりのスコア、どちらをみても、Pentium III、Athlon/Duronには及ぶべくもありません。 にしても、周波数あたりのスコアはPentium 4になら、多少負けてる程度ですね(^^; 悲しむべきか、喜べばいいのか)。
ちなみに、リファレンスシステムのAthlon 1G、Duron 600を比較すると分かりますが、両者の周波数あたりのスコアは、CPUベンチ&マルチメディアベンチについて、完全に一致してます。 ということは、これらのスコアはおそらくキャッシュ容量に左右されるものではないとSandra側では考えていること、リファレンスのスコアはその程度の目安でしかない、ということでしょう。
Duron 888 K6-III 448 PIII 515 Reference System P4 1.5G Athlon 1G PIII 1G Duron 600 CPU Multimedia Benchmark (Instructions) MMX Enh MMX SSE SSE2 MMX Enh SSE MMX Enh 3DNow! Enh 3DNow! SSE SSE2 3DNow! Enh SSE 3DNow! Enh Integer (it/s) 4945 1393 2756 5892 5633 5452 3380 Floating-point (it/s) 6002 1949 3377 7314 6827 6672 4096
このベンチでは、完全にK6-IIIは沈みました。 あくまでもメモリのベンチですから、CPUの周波数と無関係ではないにしろ、チップセットやメモリそのもののアーキテクチャの影響の方が大きいはずです。 事実、リファレンスのAthlonとDuronを比較しても、CPUベンチ&マルチメディアベンチのようなクロックとの完全な比例関係はありません。 実クロックの低さだけにその原因を求めることはできませんから、やはりプラットフォームの基本設計の古さは否めないということでしょう。
私のDuron 888は今までのベンチマークと違い、リファレンスのAthlon 1G、Duron 600に対して有意に高いスコアが出ています。 これはインターリーブアクセスのおかげです。
私の記憶では、SIMMの時代にも同容量のメモリを2枚差してインターリーブアクセスできるマザーがあったように思いますが、実は、SDRAMは一つのメモリモジュール上にも複数のバンクを設けて、それらをインターリーブ(交互に)アクセスすることができるんですね。 あるバンクにデータを書き込んだら、それが終了するのを待たずに別のバンクに書き込めるわけで、結果として高速化できるわけです。私のメモリは4way インターリーブに対応していて無論ONにしてあったのですが、試しにdisableにしたのがDuron 888(2)です。 う〜む、インターリーブにするだけで2割〜3割も転送速度を稼げるわけですね。 こりゃ対応してるなら、やらなきゃ損ですな。
リファレンスについてみると、今度はPentium 4の独壇場です。 やはり2ch RDRAMの広大なメモリ帯域が効いているのでしょう。 ただ、2chではないにしろ、SDRAMよりずっと帯域が大きいはずのPentium III + i820のスコアは同クロックのAthlonに比べて大きく劣っています。
理論上のメモリ帯域はこんな感じですから、AthlonやDuronで使うKT133チップセット+SDRAMでは4割程度の速度が出ています。 Pentium 4も理論上の速度の4割程度が実効帯域であるといえそうです。 それに比べると、Pentium IIIのi820チップセット+RDRAMは2割程度、スコアは私の仕事マシン(PIII 515MHz、PC100 SDRAM)をかろうじてかわすぐらいしかありません。 これはどういうことなんでしょう?
- PC800 RDRAM 2ch : 3.2GB/sec
- PC800 RDRAM : 1.6GB/sec
- PC133 SDRAM : 1.06GB/sec
- PC100 SDRAM : 800MB/sec
Duron 888 Duron 888 (2) K6-III 448 PIII 515 Reference System P4 1.5G Athlon 1G PIII 1G Duron 600 Memory Benchmark KT133 MVP3 440BX i850 KT133 i820 KT133 PC133 SDRAM 256MB PC100 SDRAM 128MB PC100 SDRAM 128MB PC800 RDRAM 128MB PC133 SDRAM 256MB PC800 RDRAM 256MB PC133 SDRAM 128MB 4way Interleave Interleave disable Int ALU/RAM Bandwidth (MB/s) 508 425 164 287 1374 434 325 367 Float FPU/RAM Bandwidth (MB/s) 598 463 180 340 1400 521 345 400
現代のOSではGUI環境の充実に伴う大容量化もあって、ハードディスクドライブをメモリの一部とする仮想メモリ技術が不可避となっています。 ですから、ハードディスクの速度も体感的なトータルパフォーマンスに結構影響がある要因といえるでしょう。 この度、IBMの7200rpm級のUltraWIDE SCSIのハードディスクドライブを購入したのを機会に、私が所有する4台のHDDを比較してみました。
それぞれのドライブの速度については、おなじみHDBENCHのRead/ Writeの値を掲載しました。 各々のドライブの購入時期が違いますし、CPU占有率を計測したわけでもないので、IDEとSCSIの転送方式の違い等はこの結果からは読取れません。 昔バグ問題のあったWesternDigitalのAC31600は、同じIDE(mode4)のQuantum社Fireball1280ATに比べてやや遅いようです。 IBM社のミドルレンジのUltraWIDEハードディスクであるDCAS34330Wは、IDEの2台よりは新しいドライブですから、ベンチ結果もかなり速くなっています。 そして、唯一の7200rpm級のDDRSについては、さすがに他のドライブを大きく引き離した結果が出ています。
2000年5月、今度はUltra 160対応のハードディスク、Quantum社のATLAS V(18.3GB)を購入したので、ベンチを追加。 う〜む、技術の進歩は恐ろしい。 RAIDも無しの単体で秒速27MB程度を叩き出すとは。
家庭でPCを使用するのに、ドライブ速度よりももっと重要なファクターがあります。 それは「ノイズ」です。 ここに挙げたドライブの中では、IBMのDCASの静粛性の高さが際立っています。 同じ5,000回転級のAC31600やFB1280ATと比較しても、ヘッドシーク時の動作音は非常に小さいです。 FB1280とAC31600では大差はありませんが、FB1280の方が音程が高いので少々耳に障るような気がします。 やはり最もノイズが大きいのは回転数が高いDDRSですね。 7200回転級の中では静粛性が高いといわれるDDRSですが、静かな深夜に自宅でPCを動作させていると結構気になるレベルです。 一般的に、回転数が高いほうがスピードは増しますが、当然ノイズも大きくなります。
2000年5月に購入したQuantum社のATLAS VとIBM社のDDRSを比べると、ATLAS Vの方が音の周波数が低いですね。 ATLAS Vが「ゴロゴロ」、DDRSが「ガリガリ」という感じで、同じ7200rpmでも私的にはATLAS Vの方が耳障りでなく、好感が持てます。
蛇足ですが、最近の高速CD-ROMは非常にウルサイですね。 ハードディスクなどと違って、そもそもメディアはそんな高速回転を前提として作られていませんから、すさまじい振動と金属音をまきちらしてくれます。 一部のメーカーでは回転速度等を制御するユーティリティをドライブに添付しているようですが、私も同様なソフトがとても欲しいです。
1999年2月、ついに2台のPCを100BASE接続したので、参考までにHDBENCHをとってみました。 2台のPCを100BASE-TXのクロスケーブルでつなぎ、Win98のTCP/IP、MSネットワーク共有サービスを使って接続しました。 結果はReadが5366、Writeが3215となり、読み込みではPIO-4のローカルドライブであるFB1280ATとほぼ同等の結果が出ています。 なぜか書き込みだと4割ほど速度が低下します。
「100BASE」ですから理論上の限界速度は約12MB/秒ですが、実効ベースでは4割程度しか出ていないことになります。 2台のクロス接続ですからEther上でのコリジョンなども発生しない良好な環境ではありますが、TCPプロトコル上、あるいはMSネットワークのオーバーヘッドがかなり大きいようです。 特に書きこみだと速度が大幅に低下することなどからも、共有資源のアクセス権限の確認等でかなりのオーバーヘッドが生じているものと推測されます。 そういう意味では、Linuxのsambaで共有した場合はスコアが変わってくるのかどうか、追試してみたいものですね。
ドライブ名 | スペック | HDBENCH | ||
---|---|---|---|---|
Read | Write | |||
富士通 MPG3409AT (2001年6月購入) | 40GB, 5400rpm | ATA-100 | 28185 | 23114 |
Quautum ATLAS V (2000年5月購入) | 18.3GB, 7200rpm | Ultra 160 SCSI | 28248 | 25536 |
IBM DDRS 34560W (98年9月購入) | 4.5GB, 7200rpm | UltraWIDE SCSI | 11742 | 11769 |
IBM DCAS 34330W (97年10月購入) | 4.3GB, 5400rpm | UltraWIDE SCSI | 7403 | 7350 |
Western Digital AC31600 (96年7月購入) | 1.6GB, 5200rpm | EIDE PIO-4 | 4896 | 4799 |
Quantum FB1280AT (95年12月購入) | 1.2GB, 5400rpm | EIDE PIO-4 | 5610 | 5561 |
MSネットワーク共有ドライブ | 1号機から2号機のDDRS | 100BASE-TXクロス接続 | 5366 | 3215 |
98年7月に購入したAMD K6-2/300AFRと従来使用していたK6-233ANRのベンチマークを比較してみました。 同じ250MHz(83MHz×3)設定で比較して、浮動小数点演算が5%、整数演算が7%強向上しています。 ただ、これは初期型(Stepping1)のK6と比較している為で、後期型K6とK6-2ではおそらくほぼ変化はないものと思われます。
ただしK6 250はT2P4マザー搭載時の値のため、K6-2/250の環境とはベースクロックは同じですが、実はPCIクロックが違います。 T2P4のPCIクロックは常にベースクロック÷2ですので、83÷2=41.5MHzとオーバークロックしていますが、AX59Proではベース83MHz時は28MHz(3分の1)になってしまいます。 PCIクロックが低いことはグラフィック関係やディスクベンチマークに若干不利に働くものと想像されますが、この結果を見る限り大した影響を与えていないようですね。
遊びで337MHz(75x4.5)設定に、64MBのEDO-DRAMを加えたベンチマークもとってみました。 EDO-DRAMを加えることによりMemoryの値が低下し、グラフィック関連も軒並み低下、315MHz(90x3.5)にも劣るという悲しい結果となりました。 まぁスワップが多発するような重いアプリケーションであれば別ですが、Windows95で通常の運用をしている限り、メモリが128MB→192MBと増える効果は大きくなく、EDO-DRAMの混在によるアクセス速度の低下に及ばないようです。
私の環境ではK6-2/300は100x3.5の350MHzでは動作しませんでしたが、ベースクロックを引下げると限界クロックが上がる事例もあるので、360MHz(90x4)に挑戦してみました。 しかし、Windows起動中に「Windows保護エラー」が出て止まってしまうことが多く安定しませんでした。
が、しかしK6-2/350がAMDから正式リリースされ、「Win95では起動に失敗することがある」と報道がなされました。 どうやらこのバグはWin98では大丈夫らしいので、再度テストしてみたところ前よりは安定するようになりました。 とはいえCPUIdleを外し、システムに負荷をかけ続けるといきなりリブートがかかったりするので、ヘビーゲーマーである私が常用するにはちとツライですけどね(^^;。
浮動小数 | 整数 | 矩形 | 円形 | Text | Scroll | DDraw | Read | Write | Memory | Overall | |
K6 200(66x3) | 11689 | 14338 | 43671 | 15110 | 11277 | 376 | 37 | 6922 | 7441 | 6647 | 13903 |
K6 200(100x2) | 11729 | 14384 | 44729 | 17512 | 12660 | 376 | 37 | 7372 | 7447 | 6713 | 14526 |
K6 250(83x3)*1 | 14686 | 18008 | 45210 | 17322 | 12585 | 378 | 37 | 7409 | 7345 | 8332 | 15368 |
K6-2 250(83x3) | 15446 | 19339 | 46711 | 19152 | 13550 | 376 | 37 | 7382 | 7452 | 10000 | 16176 |
K6-2 300(100x3) | 18594 | 23283 | 46942 | 22091 | 15192 | 376 | 37 | 7419 | 7430 | 12062 | 17666 |
K6-2 315(90x3.5) | 19478 | 24390 | 46891 | 22068 | 14770 | 376 | 37 | 7403 | 7350 | 12599 | 17840 |
K6-2 337(75x4.5) | 20877 | 26141 | 46928 | 22064 | 15299 | 376 | 37 | 7430 | 7430 | 13437 | 18318 |
K6-2 337(75x4.5)*2 | 20859 | 26117 | 46837 | 19915 | 12974 | 376 | 37 | 7372 | 7441 | 12946 | 17736 |
K6-2 360(90x4)*3 | 22519 | 27841 | 45959 | 23245 | 24519 | 369 | 41 | 7424 | 7430 | 14328 | 19913 |
注:*1はT2P4マザー(96MB EDO)。*2は下記環境に64MBのEDO DRAMを加えたもの。*3はWin98上でテスト。
☆テスト環境☆
・OS Windows95 OSR2.1
・メモリ 128MB SDRAM
・ビデオ カノープスPWR128P(4MB)
・解像度 1024x768(65536色)
・HDD IBM DCAS34330W (UltraWIDE SCSI)
EP82改/かずさん作のHDBENCH(v2.510)を使用して、Mystiqueのクロックアップの効果、カノープスPWR128Pのベンチマークをとってみました(前バージョンとは、スクロールやDirectDrawの測定方法が変わったようで、以前のバージョンと直接比較はできません)。
Liew Khong Jye氏のユーティリティ、Mystique/Mystique 220 GCLK & MCLK Programmerによるクロックアップでは、「円形」はあまり上昇していませんが、その他の項目は軒並み大幅アップし、「Text」では6割もの大幅なスコアアップ! 一円もかけずにこんなに高速化されてよいのでしょうか? 実はさらに高速な設定も不可能ではありませんが、私の場合、表示が正常なのはここまででした。うまくいけばさらに高速化が図れるかもしれません。 Mystique(後継の220でもOK)をお使いの方、どうです?
しかし、やはり小手先の技ではいかんともしがたい差がPWR128Pとの間にはありますね。 さすがに現在最高速とウワサのRIVA128。 画面の発色がやや派手目な気もしますが、まぁこういうのは好みの問題ですから。
浮動小数 | 整数 | 矩形 | 円形 | Text | Scroll | DDraw | Read | Write | Overall | |
Mystique | 14866 | 18019 | 17729 | 2746 | 7721 | 77 | 0 | 7392 | 7452 | 9500 |
Mystique* | 14863 | 18023 | 28402 | 2933 | 12505 | 114 | 0 | 7403 | 7458 | 11462 |
PWR128P | 14853 | 18002 | 46369 | 17783 | 13978 | 331 | 8 | 7387 | 7458 | 15770 |
注:*200MHzにクロックアップし、SGRAMアクセスをCAS:3 RAS-CAS:2 RAS:4に設定
☆テスト環境☆
・OS Windows95 OSR2.1
・CPU AMD K6-250(83x3)
・メモリ 96MB EDO-RAM
・解像度 1024x768(65536色)
・HDD IBM DCAS34330W (UltraWIDE SCSI)
EP82改/かずさんによる32bitのベンチマークソフト、HDBENCH(v2.296)によるテスト結果です。 WindSockは16bitですし、もうかなり古いソフトですから、HDBENCHによるテスト結果も掲載してみることにしました。
浮動小数 | 整数 | 矩形 | 円形 | Text | Scroll | DDraw | Read | Write | Cache | Overall | |
P54C-166(66x2.5) | 9309 | 10306 | 17953 | 2276 | 7699 | 81 | 115 | 4581 | 3816 | 11363 | 7487 |
P54C-188(75x2.5) | 10480 | 11602 | 17984 | 2601 | 7789 | 81 | 115 | 4787 | 4133 | 11975 | 7937 |
K6-200(66x3) | 11369 | 14202 | 18006 | 2745 | 7826 | 81 | 117 | 4762 | 4064 | 27777 | 10092 |
K6-225(75x3) | 12836 | 15987 | 18013 | 3048 | 7831 | 81 | 117 | 4720 | 3930 | 27026 | 10385 |
K6-233(66x3.5) | 13260 | 16574 | 18008 | 3123 | 7835 | 81 | 116 | 4823 | 4141 | 27396 | 10582 |
K6-250(83x3) | 14418 | 18028 | 18292 | 3441 | 7948 | 82 | 119 | 5237 | 5153 | 33897 | 11833 |
☆テスト環境☆
・OS Windows95
・メモリ 96MB EDO-RAM
・ビデオ MGA Mystique 4MB
・解像度 1024x768(65536色)
・HDD Quantum FB1280AT(EIDE DMA-mode2)
まず「互換CPUは浮動小数点演算がIntel系に比べて弱い」といわれますが、このベンチマークで見る限りでは、K6はそれなりに善戦しています。 K6-200MHzの浮動小数点ベンチはP54Cに換算して200MHzをやや超えるところまできています(11369÷9309×166=202.7)。 第6世代のCPUのくせに第5世代のPentiumとタメというのもなんですが、互換CPUとしてはかなり進化してきているといえるのではないでしょうか? (確認してませんが、Cyrixの6x86なんかは浮動小数点はかなり悪いと聞いています)
CPUの整数演算はさすがにPentiumを上回ります。 200MHzのK6は同じくP54C換算で228.8MHzまでいき、250MHz時には290MHz相当となります。
グラフィック関係は「円形」を除いて、わずかずつしかスコアが上昇していません。 ビデオカードのハードでやってるんだから、当然なのかもしれませんが、それなら何故円形だけは差が生じるのでしょうか? ドライバの設定ではCircleもハードウェアアクセラレートする設定になっているのですが...。
Chris Hewitt氏作の有名なフリーソフト、WindSock 3.30でテストした私のパソコンのベンチマーク結果です。 96年12月にP55C Pentiumでテストを行った環境は以下の通りです(97年7月実施のK6のテストではメモリが96MBになっています)。
OS | Windows95 |
---|---|
メモリ | 48MB EDO-RAM |
ビデオ | MGA Mystique 2MB |
解像度 | 1024x768(65536色) |
HDD | Quantum FB1280AT(EIDE DMA-mode2) |
なお結果は「WCOMP」による数値です。 ちなみに「WCOMP」は、インテルがCPU性能をあらわすのに使うiCOMPインデックスと同様の数字で、486SX/25MHzが100となります。
メモリの結果がほぼ外部クロックに比例した結果になっているのがおわかりでしょうか? ビデオやハードディスクの場合はCPU速度も関係するので、比例はしていないですけどやっぱり外部クロック速度が高い方がやや有利な結果になっていますよね。 注目は150MHzの設定で、外部50MHz x 3、外部60MHz x 2.5、外部75MHz x 3の3通りの設定がありますが、パフォーマンスにかなりの差があることがわかりますね。
私は最近は188MHz(外部75MHz x 2.5)で使用していますが、200MHz(66x3)とほとんど変わらない結果が出ています。 私のPentiumでは200MHzはイマイチ安定しませんし、現在の設定がとりあえずベストでしょう。
K6は内部RISCのチップで、「Pentium Proほどじゃないけど16bitコードは苦手」と聞いていますが、なかなかどうして。 200MHzのPentium(P54C)を同クロックのK6は25%近く上回っているじゃないですか。
ハードディスクの速度もかなり向上してますねえ。 まあこれはPentiumのテストのときよりメモリが多いせいで、キャッシュが効いているのかもしれません。
メモリの速度は全体的にK6がPentiumを大幅に上回っています。 K6は「ライトアロケート」という強力なメモリキャッシング機能を持っていると聞きますので、そのおかげでしょうか?
全般的に、K6がかなりPentiumを上回っていますが、実際のところ体感ではあまり感じないですねえ。 会社でP54C 133MHzのノートを使うとあまりの遅さに気が狂いそうですが、早い分には慣れるのが早いらしい...。 人間っていい加減なもんですな。