クロックアップの基礎知識

あなたがパソコンのパフォーマンスを判断するときは、どこを見ますか? おそらく、カタログに「Pentium 200MHz搭載」などと書かれている数字、CPUの動作クロック(周波数)でしょう。

実際のところ、PCの性能はCPUのクロックだけで決まるわけではありません。 チップセット、2次キャッシュ、ビデオカード、ハードディスクなどなど周辺機器の比重も高いです。 それにCPUクロックといってもPentiumII 233MHzとMMX-Pentium 233MHzのように、クロックが一緒でもCPUの種類が違えば、性能も異なります。 とはいえ、これらの条件が同じであればCPUの動作クロックが高い方が性能がいいのは確かです。 PCの性能を計る尺度として一番分かり易く、重要な指標であるといえるでしょう。

さて、CPUの動作クロックは高い方が計算速度は速いです(当たり前)。 まぁこれは何となく分かりますよね。 200MHzのPentiumはごくごく単純に言うと1クロックの命令を1秒間に2億回実行することができるわけです(本当は命令によって何クロックかかるかは違うし、最近のCPUは複数の命令を並列的に実行できるのでもっと話は複雑)

しかし、CPUはともかくメモリ、ビデオカードなどなど外部の機器はこんな速度についていけません。 そのため、基準となる一つのクロックから複数のクロックを作り出すための専用IC、クロックチップ(PLL)が存在し、PC各部はそれに従って、異なるスピードで動作しているのです。 通常、「Pentium 200MHz」などといわれるのは、あくまでも「内部クロック」の数字です。 そして、この「内部クロック」はメモリの動作する「外部クロック」を幾倍かしたものであり、「外部クロック」もPLLに与えられた周波数にすぎません。 ということは、「Pentium 200MHz」というのはCPU自体が作りだし、決めた速度ではなく、PLLに与えられたものにすぎないのです。 Pentium133MHzとして売られているCPUも、「単に133MHzでの動作を保証する」という意味でしかありません

ここにクロックアップを行う余地があるのです。 つまるところ、「クロックアップ」とは「CPUに与える周波数を変更する」または「CPUが与えられたクロックを増やす倍率を変更する」ことにより、「CPUの動作クロックを向上させる」技なのです。

various clocks on mother board

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