クロックアップ(オーバークロック)については詳しいサイトはいくらでもあるし、今となっては私もそんなにハゲしいことはする気も無いので、あえて書くことは無いだろうと思っていたのですが、2000年9月、AMD Duron 700MHzを購入したのを気に、番外編として書いてみることにしました。
AMDが2000年6月に発表した新しいSocketAプラットフォームのCPUが、コアに256KBの2次キャッシュを統合した新Athlon(Thunderbird)、他のスペックはそのままに2次キャッシュを64KBに減量した低コストCPUがDuron(Spitfire)です。 まぁこの辺は私が繰り返すまでも無いでしょう。
私が今まで書いてきたとおり、CPUのクロックアップにはいくつかの要因が絡んできます。 CPUには動作する上限があり、それ以上で動作させることはできません。 CPUに与える電圧を上げれば上限を引き上げることができますが、クロック・電圧の上昇はCPUの発熱を増大させます。 一方で、クロックを高めるほど安定動作する為には温度を下げる必要があります。 そこで、いろいろと倍率や電圧をイジって、実験してみました。
コア電圧 | 3DMark2000 | 備考 | |
---|---|---|---|
700MHz (100x7.0) | 1.50V以上 | クロックは定格。電圧の定格は1.60V | |
850MHz (100x8.5) | 1.65V以上 | まったく問題なし | |
888MHz (111x8.0) | 1.725V以上 | 6606 | メモリがショボいのでI/Oは3.5V |
900MHz (100x9.0) | 1.775V以上 | 6284 | 特に問題なし |
950MHz (100x9.5) | 1.85V | 6479 | 3DMark等は時々落ちる |
1000MHz (100x10.0) | 1.85V | BIOS画面は何とか見れた(^^; |
この結果をみていえることは、今まで書いてきたことの繰り返しになりますが、
ということです。同時に、
という制約条件もありますから、両者のバランスでオーバークロック性能が決まってくるわけです(この辺の話は一般論であって、極限までクロックをあげようとしたり、温度を下げようとした場合は当てはまらないこともあります)。
まぁ、現在のCPUはかなり強力になって、普通に使っている限りその性能を持て余しているような状況ですから、むやみにクロックを上げるより、安定動作を第一に考えて、その範囲で楽しむ程度にしておくのが得策ですかね。